60代の女性が特殊詐欺で1億9000万円の被害に
大阪に住む、60代の女性が2023年12月から2024年2月までの間に、電話料金の未納というデタラメな話を口実に、64回に渡り 合計1億9000万円を振込、騙し取られました。
今回の事例は、私どもの見守り契約(高齢者編)を契約していれば、被害額は最小限に抑えられていたケースであり、非常に残念でなりません。
手口の内容としまして、
2023年の12月に、通信事業者と名乗る人物から「電話料金について話したいことがある」というメッセージがスマートフォンの届きました。
女性が電話をすると「電話料金の未納があるので裁判になる。裁判になれば逮捕されるがお金を支払えば、止められる」と嘘の説明を受けました。
この話を信じた女性は、64回に渡って、現金を指定された口座に、合計1億9000万円を振り込んだとされています。
発覚は、女性が銀行を訪れた際に、不審に思った行員が声をかけて被害が判明したということです。
今回の件を検証していきましょう。(あくまでも個人的な私見です)
女性は、犯人からメッセージがあるまで電話料金を支払っていたので、電話は止められずに使用できていたのです。
この時点で、未納がないことが現実的に確認できます。(今回は電話料金が題材でしたが、電気・ガス・水道・税金なども同じです)
もし、不安があるなら、女性が契約している電話会社に直接、確認を女性自身が取る事ができます。
犯人のお金を支払えば、逮捕されない という言葉も法治国家の日本ではあり得ません。
そもそも、金銭の支払いなどの訴訟は民事裁判です。刑事罰でないので警察に逮捕されることは、現実にあり得ません。
電話料金の未納がある、信じたとしても、どうでしょう?電話料金は三か月滞納していたとしても、数万円ではないでしょうか。
64回に渡って、1億9000万円もの、お金を支払う根拠の動機が弱いと思います。
その為、犯人は電話を頻繁にし、女性に不安を煽る言葉や脅しの近い言葉を繰り返し、発していたと思います。
女性の心理状況として、ある種のマインドコントロールに陥っていたと推測いたします。
また、金銭を支払うことで、詐欺師からの電話の恐怖から逃れようとしていた側面も存在していると感じます。
もし、今回の件を、誰かに相談していれば、途中の段階で冷静さを取り戻していたはずです。(犯人から、この件を誰にも話すなと、言われていた可能性が高いですが)
当事務所の見守り事業(高齢者編)でも記載していますが、高齢者の方は、お金の話を詳細には子供世代に話しませし、友人などにも相談しない傾向です。
ですので、私たちのような信用ある第三者の存在が必要なのです。
今回の事例は、心より残念で仕方ありません。
大阪府警は、この他にも、
60代の女性が投資名目で 5000千万円余りを
70代の男性がオレオレ詐欺で、およそ3000万円を騙し取られたと発表しています。
2024年03月22日 12:16